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近衛文麿内閣は、永田鉄山以来の陸軍統制派の悲願である国家総動員法を成立させた。徴用、賃金、物資の生産・消費など、国民が有するあらゆる権利を国防の名のもとに政府が統制できるという無茶苦茶な法律であり、軍部が総力戦を遂行するためには是非とも必要なものであった。国家総動員法案には、さすがに政友会や民政党も猛反対したが、なんと左翼の社会大衆党が党利党略から賛成にまわり、西尾末広代議士などは議会で勇ましい応援演説を打ち、政友会の重鎮尾崎行雄まで西尾を支持する有様であった。堕落した政党勢力に押し留める力はなく、近衛首相と軍部に押し切られる形で国家総動員法案が成立してしまった。